最近では金融業界もいたずらな超低金利競争から、できるだけ固定期間の長いローンへのシフトを進めている。超低金利ローンに比べると金利はやや高くなるが、利用者からみると安全度が高まるのだから、長い目でみれば歓迎すべき傾向だろう。たとえば、住宅金融公庫の金利が2.0%の史上最低金利の時代に、最長35年まで1.9%という全期間固定金利型のローンを販売して話題になったメガバンクでは、金利上昇時代に対応する固定金利型ローンの開発にはたいへんな自信を持っている。
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商品開発力によって他行との差別化を図るチャンスととらえている。たしかに、金利の上昇は住宅ローンの販売面では金融業界にとって大きなマイナス要因になる。市中の金利が上がってくれば、ローン金利も上げないと利益を確保できないが、長い間低金利に慣れた消費者は大幅な金利上昇にはついてきてくれないという懸念がある。実際、住宅金融公庫をはじめとするローン相談機関には、金利に関する問い合わせが増加しているといわれる。消費者はより安心できる固定期間の長いローンのなかで、どの金融機関の金利が一番低いのか、鵜の目鷹の目になっている。それに応えるために、体力のあるメガバンクは超長期で「フラット35」に対抗できるローンを開発している。が、そうでないところは、「フラット卜35」にシフトせざるを得ない。それだけでは利幅が小さいので、「フラット35」に自行の独自ローンで変動要素は大きいが金利の低いローンを組み合わせた、ミックス型のローンの販売に力を入れるようになっている。他人の揮を借りながら、自前のローンもさりげなく売り込んでいこうという苦肉の戦略ということもできる。