人間の健康にダメージを与えるかといった視点

2011.09.30

自然食品がブームで、食べ物の添加物や農薬の問題を気にしても、住環境がどれだけ人間の健康にダメージを与えるかといった視点も欠けています。「住宅は二〇年ももてばいい」といった心識で短命な住宅を受け入れてきた背景には、世界中の森林を破壊しているという悲しい現実も忘れられません。短命で不健康な「高断熱・高気密」の住宅が、現在、日本中に蔓延しているのは確かです。しかし、強調したいのは、「高断熱・高気密」住宅を建てることが目的なのではなく、「健康+快適+高齢化+環境に配応した住宅」が目的であるということです。できるだけ建築費が安く、長持ちして、毎日の生活が健康的で快適で、年をとっても不自由なく暮らせ、地震や火事などの災害に強く、できれば家計費も助かり、そして環境にも負担をかけない住宅……。その実現に「高断熱・高気密」の技術は欠かせません。「高断熱・高気密」という言葉の枝葉だけを切り取って、それだけを推奨したり、神経質に批判したりすることじたいが間違っているのです。

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