コミュニケーションによる解決の重視

2011.12.02

家事の「気になる人がやる」方式についてみてきたことで、他人と住むからには事前に明確なルールを決めておく必要があるはずだとは、必ずしもいいきれないことがわかる。事前にルールや分担を決めておこうにも、どの程度のサービスレベルをシェアメイトたちが望んでいて、自分の要求水準とのギャップがどの程度なのかは、おそらく、実際に生活を始めてみなければわからない。実際にやってみなければわからないことを、あらかじめ決めておくことはできない。

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そもそも、シェアが存続できないほどのサービスレベルのギャップがあれば、シェアメイトとして選ぶ段階で排除されている。事前にルールを決めて、それに対するペナルティを定めておくという方法は、起こり得る問題を事前に予測して、その解決方法に関してあらかじめ了解を取り付けておくことであり、有無をいわさず、画一的に問題を処理するという方法だ。これは、法律や組織の罰則規定のように、不特定多数の人間が集まっていて、管理する者と管理される者の距離が遠いような場合は有効なのだろう。大学や企業が運営する学生寮や独身寮などは、比較的こちらに近いかもしれない。それに対して二人とか五人とかいう小規模な自治においては、事前にルールを定めておくより、コミュニケーションを取り合いながら、問題が起きたときにその都度話し合って、みんなが納得できる解決を図れれば、それで良いともいえる。問題が迅速かつ画一的に解決されることよりも、納得してその後みんなが気持ちよく生活できることの方がはるかに重要だからだ。